【プライマリーコース】(定員:75名)
目的 本コースは各専門コースの入門編としての位置付けのコースであり、今後、呼吸ケアについて勉強したい、あるいは知識と技能を再確認したい、そういったチーム医療のスタッフ(志望者)を対象としたコースです。研修医も歓迎です。
概要 本コースは2日間からなり、呼吸器の解剖・生理、呼吸機能・血液ガスなどの基礎と酸素療法について、さらには、心肺蘇生法、急性期と慢性安定期の呼吸リハビリテーションの理論と基本的手技について、呼吸ケアの基礎~臨床を学びます。
【アドバンストレクチャー】(定員:100名)
目的 呼吸ケアの経験者が、個々の知識・技術の向上を図るコースである。NPPV、急性期人工呼吸器、カフアシストを体験することにより実践能力も養う。
概要 本コースは2日間からなり、急性期から慢性、在宅期の各期における呼吸ケアの最新の講義とNPPVや急性期人工呼吸器、カフアシストなどの実習を行います。
【理学療法の実習1】(定員:男性30名、女性40名)
目的 呼吸障害評価の基本であるフィジカルアセスメントの方法について習得するとともに、その所見の解釈についても理解を深める。
概要 フィジカルアセスメントに必要な体表解剖とともに,打診,聴診,視診,触診について徹底的に実習を行います。本コースでは講義時間の殆どをデモンストレーションと実習時間に充てます。また、実習で学んだことを活かすために症例検討を行います。
【理学療法の実習2】 (定員:男性30名、女性40名)
目的 呼吸理学療法の実践に必要な治療技術,特に徒手的手技について臨床現場で適用できるように習得する。あわせて臨床の各場面に応じた介入の考え方や目的についても理解する。
概要 理学療法介入における第一歩としての体位管理についての考え方や実践方法を学んだ上で、実際の治療場面で用いられる機会が多い呼吸介助法を中心に,徹底的に実習を行い、手技を習得する。すべての時間をデモンストレーションと実習時間に費やし,終了時にはこれらの手技が習得できたかどうか講師によるチェックも行う。
【口腔ケア】(定員:75名)
目的 誤嚥性肺炎とその原因になる嚥下障害の基本的な病態と治療を理解し、誤嚥性肺炎を予防するための口腔ケアの実習を通して、実践能力を身につける。
概要 学習形態は講義と実習。実習は受講者がペアとなって口腔ケアを行う予定。さらに挿管症例を含む臨床現場を想定した内容の映像を上映し解説する予定。
【栄養】(定員:75名)
目的 COPDにおける栄養障害の重要性、栄養療法の意義を理解し、評価に基づいた患者毎に適切に対応できる技能を習得する。
概要 栄養療法の総論(特に呼吸リハビリの視点からの栄養療法の意義、栄養のエビデンス)を踏まえ、COPDの増悪期、安定期の具体的な症例を提示しNSTの視点からの評価から治療法の選択、治療計画の立案を学び、さらに在宅患者への食べさせ方の工夫から実践的なノウハウを学ぶ。
【禁煙】(定員:70名)
目的 日頃の禁煙支援をより効果的に行うために、最近のタバコ製品の動向と対策、保険診療に関わる手順、依存症のメカニズムを理解するとともに、禁煙支援に役立つ心理的アプローチ(認知行動療法、動機づけ面接)を習得することを目的とします。
概要 1. 最新のタバコ製品やタバコ産業の動向、そして脱タバコ社会
  への対策について学びます。
2. 禁煙保険診療の手順等について最新の動きを学びます。
3. 喫煙者の心理や脳機能変化を通じて依存症全般に共通する病
  態生理を学びます。
4. 禁煙支援に役立つ心理的アプローチ(認知行動療法、動機づ
  け面接法)を学びます。
  特に、動機づけ面接法は演習を多く取り入れるワークショッ
  プ形式で行い、基本技術の習得を目指します。
* 本研修は禁煙を主題にしていますが、動機づけが必要な領域
 (呼吸ケア、呼吸リハ、アルコール、糖尿病、服薬指導など)
  に関わる方の参加を歓迎します。
シミュレーションコース】(定員:50名)
目的 人間は頭の中でわかっていても、いざというとき慌てて思うように動けないものです。このような事態を再現し入り込むことで、医療チームとして適確に対応できる力をつけて頂きたいと思います。
概要 人工呼吸管理中の突然のトラブルには誰も遭遇したくはないものです。しかしそれをリハーサルできるとしたら、安心して仕事ができるのではないでしょうか。失敗を恐れず、楽しく対処法を学ぶことが、本コースの目的です。数名ずつのチームで次々と問題を解決してゆくことで、「チームワーク」や「ヒューマンファクター」といった「ノン・テクニカルスキル」についても学ぶことができます。プログラムは、初めに人工呼吸器のモニターの見方を学んだ後、ブースに分かれて"どっぷり"とシナリオの世界に浸かって頂きます。シナリオは実際に臨床現場で起こった事例に基づいており、リアルな体験からトラブルへの対処法を「気づく」ことになります。参加者の皆様に是非質の高いシミュレーショントレーニングを体験して頂きたいと思います。